慶事で着る着物の文様について

今回は、慶事のときに着る着物や帯の文様についてご紹介します。

慶事の文様

着物や帯に用いられる文様には、良い兆しやめでたいことを表すものが沢山あります。結婚式といった祝いの席にふさわしい吉祥文様として古くから使われてきました。そして、現在でも留袖や振袖といった礼装にたくさん使われています。

文様によく使われる草木や花、虫、風景などは季節感があり該当する季節に使われますが、吉祥文様は、季節関係せず通年使うことができます。

  • 扇文
  • 扇子文や扇面文、末広文とも呼ばれます。地紙の中に季節の花や器物が表現されています。

  • 蛤文
  • 貝遊びに使われる蛤です。これは、同じ貝としか合わないからなのです。夫婦もそうであるようにと円満の象徴として使われます。

  • 松文
  • 常盤の松や高砂の松などが表されます。松は、神聖で清浄なものの象徴として使われます。

  • 熨斗文
  • アワビを薄く長く剥いだものを熨斗と言いました。それを儀式の酒肴に用いていたことから、祝儀の象徴となりました。

  • 瓢箪文
  • いろいろとご利益がある文ですが、健康、魔除け、厄除け、子孫繁栄、商売繁盛の象徴として使われます。また、語呂合わせで、六瓢(むびょう)から無病息災とも言われます。

  • 貝桶文
  • 貝合わせの貝を入れるのが貝桶です。昔は、嫁入り道具として使われていました。振袖によく用いられる文様になります。

  • 宝尽くし文
  • いろいろな宝物を並べる文様になります。特に松竹梅と一緒に用いられる演技のいい文様になりあす。

  • 鶴文
  • 鶴は中国では、千年生きるため瑞鳥として崇められていました。日本でも縁起のいい鳥として、愛される代表的な文様です。

  • 亀文
  • 長寿繁栄の吉祥文様になります。特に、めでたいとされるのが、亀の尾に海藻が蓑のようについている蓑亀になります。

  • 薬玉文
  • 薬玉は中国の風習に由来しています。平安時代になりますが、室内の不浄を払い、邪気をさけるために室内に吊るしていました。

  • 鳳凰文
  • 鳳凰は、古代中国でめでたいときにあらわれる天の使いとして考えられていました。

  • 七宝文
  • 同じ大きさの円を重ねて表現する文様になります。この円は、円満を表していて吉祥文様とされています。

  • 桃文
  • 中国の伝説では桃を食べると不老不死になり、木自体も邪気を払う霊木とれていたことから吉祥文様とされています。

  • 雲文
  • 雲には神が宿るとされていました。めでたい柄なので現在でもさまざまな意匠に用いられています。

  • おしどり文
  • おしどり夫婦という言葉にもあるように仲のよい夫婦を表します。おしどりは、変わらぬ愛を象徴する鳥になります。

  • 向かい鶴文
  • 向かい鶴菱文や鶴菱文とも呼ばれています。吉祥文様の鶴と有職文様を組み合わせた格の高い文様になります。

  • 向かい鶴文
  • 向かい鶴菱文や鶴菱文とも呼ばれています。吉祥文様の鶴と有職文様を組み合わせた格の高い文様になります。

  • 竹文
  • 竹はまっすぐに伸びて、常緑であることから清和の象徴とされています。

  • 亀甲文
  • 六角形を繋いだ形が亀の甲羅に似ていることから名付けられています。当然、長寿の象徴とされています。

  • 雪輪文
  • 大雪の次の春は、雪解けの水が大量にあるということで稲が豊作になると信じられてきました。

  • 寿文
  • 長寿の祝儀の装いに用いられます。吉祥の文字は、寿のほかにも、吉、福、喜などがあります。

祝福や幸せを願う気持ちを文様に込めて相手に伝えることができる着物はとても素晴らしいですよね。