浴衣
夏によく着られる浴衣を今回はご紹介します。
江戸時代には、お風呂上がりに着る着物として木綿が流行しました。やがてその木綿の着物が気軽として夏の着物となりました。浴衣には、そもそも生地の素材や織り方として「綿麻」「綿絽」「平織」があります。
綿麻の生地とは
「綿麻」は、その名の通り、「綿」と「麻」の両方の糸で織り込まれています。割合は、浴衣によって異なります。
綿麻の良いところは、麻というのは身体の熱を逃がしやすいため、通気性がとても良いので涼しく感じます。また吸水性があり、速乾性にも優れているので汗をかいてもずぐ乾きます。綿が混ざっているので浴衣がシワになりにくいというのも良いですよね。
綿麻の生地は、色としてやや黄味がかっています。白の綿と黄色の麻、両方が織り込まれているため薄い黄色のようなナチュラルな色味になります。「ナチュラル系」「優しい雰囲気」を求めている方にはこの綿麻の浴衣をおすすめします。柄も飽きのこない古典的なものから最新の可愛らしいものまで様々あります。
綿絽の生地とは
綿絽(めんろ)は、透けやすい織りで見た目にも涼やかな素材になります。綿絽の絽(ろ)は、「搦(から)み織り」という方法で織られています。この綿絽の浴衣は、とても透けやすいので注意が必要です。浴衣用のスリップを下に着ないと下着が見えてしまいます。
平織とは
たて糸とよこ糸を交差しながら織られています。丈夫で破れにくいので浴衣といったら平織で織られていることが多いです。平織はしっかりと織られているので、綿絽とは違い透けにくくあります。平織でよく聞かれるのは、綿コーマかと思います。綿コーマとは、木綿のコーマ糸で織られた平織の生地のことを言います。そして、この綿コーマは、浴衣だけではなく洋服にも使わています。
伝統的な浴衣はもちろん、洋服ブランドやデザイナーといったズブランドが浴衣を手がけるようになり、夏の浴衣は定着しています。いろいろなところで売っていますので、買いやすいですし、仕立て上がりの状態で購入できるのも魅力の一つです。