かなり昔の着物は買取相場でいくらになる?

かなり昔の着物は買取相場でいくらになる?

かなり昔といっても想像しにくいと思いますので、年代をいいますと1980年から1990年くらいの着物になります。つまり今から30年前から40年前の着物ということになります。この頃の日本は、バブル景気と呼ばれていて空前の好景気という時代でもありました。

数百万円もする高級な着物がバンバン売れていたんです。そんな高級な着物ですから買取の需要も高いため、現在の市場に出回っている着物は、このバブルの時期に購入された着物が多く出回っていると言われています。

今回は、30〜40年前の着物の買取について紹介していきます。着物買取をお願いする際に参考にしてみてください。

昔の着物について

昔の着物について

30〜40年前は着物がよく売れた

30〜40年前の日本は好景気ということもあり、呉服業界としての売上もピークを迎えていました。業界の売上額が2兆に迫る勢いだったということです。今では考えられない空前の規模ですよね。

このバブル時代は、着物だけでなくありとあらゆるものが飛ぶように売れた時代でした。給料はもちろん株式相場や不動産価格などもずっと右肩上がりで、この好景気がどこまでも続いてゆくと信じられていました。そしてその当時の着物はというと、振袖であれば一点物が当たり前でした。100万円くらいする振袖が普通で、200万円する着物であっても一般のご家庭でも購入していたりしました。

売れるのは高級な着物

100万円200万円する着物はもちろん、二束三文の着物に対して法外な値段がついていたわけではありません。伝統工芸品や有名な作家が作った作品だったり、高価な素材が使われた着物であったりと、高級な着物がよく売れていました。

また、これらの着物は、着るだけじゃなく鑑賞や収集目的でも売れていました。この時代の着物は、のちに人間国宝と呼ばれるような作家たちが現役で活躍していたこともあり、それらの着物を持っていれば末代までの家宝になると言われるくらい逸品が数多くありました。

昔の着物が高価買取になる理由

昔の着物が高価買取になる理由

30〜40年前の着物が買取市場にて高額で取引されています。

着物であれば30年40年前というのは古くない

着物というものは、丁寧に扱うことで何世代にもわたって着られるものなんです。着物は何十年も着ることができるのです。その着物が何百万円もしたようなものであれば、より丁寧に扱うはずだからなおさらです。

そういう意味では、30年前や40年前の着物というのは、むしろ古いというよりかは新しいくらいの認識かもしれません。

そして、着物の修復であったりクリーニングの技術が進歩しているため、多少の汚れや傷みがあったとしても問題ではありません。

ですので昔の着物は、古いからといって価値がなくなってしまったものではありません。多少の使用感があったとしても、昔の高級着物が当時の価格よりも安く手に入るわけなので需要としては大きいんです。

着物が人気になっている

外国人や若者に今、着物が人気になっています。

とくに観光地が顕著ですが、着物を着ている外国人を見かけることが多くなったと思いませんか。着物を着ることで日本文化を体験できるので人気になっています。日本で着物をレンタルして着るだけでなく、お土産として着物を購入する人もいます。

ですので、着物買取の専門店によっては、買い取った着物を海外に輸出して販売していたりします。安い価格で購入できる着物は世界的な需要があるのです。

また、日本の若者の間でも、大正レトロや昭和といった古き良き日本を感じさせてくれる着物が人気になっています。ですので、一度は着物を着てみたいと考えている人が多くいます。憧れの存在でしかなかった高級着物が、レンタルや着物の買取市場が伸びてきたこともあり手が届きやすくなりました。

こういった背景もあって、30〜40年前の着物の買取がますます盛んになってきています。

30〜40年前の着物の買取相場

30〜40年前の着物の買取相場

着物の買取相場は、作家や種類、産地などによって変わってきますが、30〜40年前の昔は、高級な着物がよく売れていた時代になります。この時期に買った着物だとすれば、有名な作家ものや有名な産地のものである可能性が高くあります。

着物の状態や証紙の有無などいろいろな条件もありますが、高級着物は高額買取が実現しやすくあります。有名な作家ものや伝統工芸品の着物であれば、希少価値はもちろん芸術的な価値なども加味されて、数十万円もの価格がつくことがあります。

着物の種類による買取相場

  • 色無地:3,000~5,000円程度
  • 小紋:1,000~7,500円程度
  • 付け下げ:3,000~12,000円程度
  • 留袖:5,000~12,000円程度
  • 訪問着:8,000~20,000円程度
  • 振袖:10,000~20,000円程度

着る機会が多い訪問着であったりそもそもの人気が高い振袖などが相場としては高めになります。有名な産地や作家もの、ブランド的な要素が加わってくることで、買取相場における価格が上がっていきます。

伝統工芸品の着物

買取相場には着物の産地が重要になってきます。どういうことかといいますと、着物の産地にはそれぞれ伝統工芸の技術があるからです。つまり、産地というのは伝統工芸とほぼ同じ価値といえるのです。伝統工芸品に該当する着物の場合、高値での買取額が期待できます。

友禅

友禅というのは、布に模様を染めていく技法になり代表的な染色法のひとつになります。でんぷん質の防染剤を用いながら手書きによって染色するものを友禅と呼んでいます。

友禅と呼ばれるようになったのは、扇絵師であった宮崎友禅斎に由来しています。友禅の有名な産地として、加賀友禅、京友禅、東京友禅などがあります。

友禅は有名な作家の作品が最も多いのも有名です。

蚕の繭から糸をつむぎ丈夫な糸にして、その糸を使って織った絹の織物を紬と呼びます。紬の産地も全国に存在していて、それぞれの地域ごとに特徴があります。とくに大島紬や結城紬、塩沢紬などが有名な紬になります。

作家ものの着物

着物の種類や産地だけでなく、着物の作家も価格に影響してきます。作家の中には、重要無形文化財保持者と呼ばれる人間国宝に認定されている人がいます。そのような作家が手掛けた着物は芸術作品とも言われています。

もし以下のような評価の高い作家の作品であれば、買取価格を期待してもよいでしょう。

  • 羽田登喜男
  • 由水十久
  • 志村ふくみ
  • 森口邦彦
  • 柿本市郎
  • 平良敏子
  • 紬屋吉平
  • 福田喜重
  • 北村武資

着物買取が高額になるポイント

着物買取が高額になるポイント

着物買取で高額買取になるためにはいくつかポイントがあります。これらのポイントをおさえるだけで着物買取の価格に大きな違いがでてきます。

着物の状態が良いものほど高額になりやすい

一般的な買取だと、新品のような状態の良いものであればあるほど高額買取に繋がりやすくあります。着物買取であれば、着物の状態はとくに重視されます。

着物にシミや汚れ、匂い、シワなどがありますと、買取価格は低くなってきてしまいます。あまりにも状態が悪ければ、着物買取ができないということも十分ありえます。着物の状態を良いままに維持しておくことはとても重要なことなんです。

もし着物状態が良くなくご自分で修理をおこなうのは止めておきましょう。着物の素材でもある絹は、非常にデリケートなもので、専門知識がないのに自己流で修繕しようとするのはとても危険です。無理やりシミや汚れを落とそうとしたり、虫食いの穴を埋めようとして、かえって着物を傷つけてしまうことはよくあります。

ですので、着物のクリーニングであったり修理を考えているのなら、ご自分でやるのではなく、着物を専門に扱っている業者に依頼することを検討しましょう。

着物買取の専門店であれば、自社で着物の修理やクリーニングのノウハウを持っていることがあります。もし着物に傷みがあったとしても必要以上に気にしないで、そのままの状態でまずは査定に出してみることをおすすめします。

付属品をつけるとプラス査定になりやすい

着物買取に着物を出すときには、着物を購入した時にあった箱やたとう紙など付属品を一緒にそろえて査定に出しましょう。そうすることで、高額査定に繋がりやすくあります。着物買取の専門店としても、付属品が揃っている着物のほうが再販時に売れやすいからです。

また、着物の付属品だけじゃなく、靴や帯などの和装小物などを一緒に出しますと買取価格がアップしやすくあります。

友禅や大島紬などの伝統工芸品の着物であれば、証紙と呼ばれる紙が重要になってきます。この証紙には、作家や産地などの情報が記載されていて、着物の保証書という役割を担っているのです。着物の品質を保証してくれる書類であり、着物買取の専門店側としても着物が本物だという証拠になるのです。

もちろん、着物が良いものであれば証紙がなかったとしてもそれほどの減額にはならないと思います。ですが、その着物が持つ価値にふさわしい価格で買い取って欲しいのであれば、証紙は買取の際に忘れずにつけるようにしましょう。

複数の専門店で相見積りをする

昔の着物であってもよほど状態が悪くないかぎり、着物買取の専門店で売れないということはあまり考えられません。

せっかく大事に保管していた着物を買取に出すのであれば、最も高い買取価格を出してくれるところにお願いしたいですよね。そのためには、複数の着物買取の専門店に査定してもらうしかありません。

複数のお店に依頼するのは面倒かと思いますが、専門店に出された査定額を比較するためにも複数のお店で査定してもらい検討することはとても大事なんです。

面倒とは思わずにぜひ複数の専門店に依頼してみましょう。

買取方法は出張買取がおすすめ

着物買取の専門店では、出張買取や宅配買取、店頭買取の3つの方法が用意されています。それぞれの買取方法には、特徴やメリット、デメリットがありますが、着物買取で利用するなら出張買取をおすすめします。

もちろんこれは個人的なおすすめなので、ご自分に合った方法を選ぶのがベストな方法です。

なぜ出張買取をおすすめするのかといいますと、宅配買取や店頭買取には多少のデメリットが発生するからです。それは何かといいますと、たとえば店頭買取であれば、着物をお店まで持ち運ぶ手間と時間がかかってしまうことです。宅配買取であれば、着物をダンボールに入れて送る際にシワがつきやすいということです。

これに対して出張買取であれば、こういったデメリットを考えなくてよいからです。出張買取であれば査定を依頼したらあとは、家で待っていればいいのです。持ち運ぶことも梱包する必要もないというのはとても簡単ですよね。

着物買取の専門店が設定している出張対応エリア内にあることが前提ではありますが、条件を満たしているのであればまずは出張買取を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

30〜40年前の日本は好景気の時代でした。そんな時代だけに高級な着物が飛ぶように売れました。その時期に作られた着物は、着物好きや収集家はもちろん、外国の方や若者の間で人気ということもあり、着物買取の市場においてとても人気な着物となっています。

着物買取で高額買取になるのは、着物の種類はもちろん、産地や作家などが買取価格に影響してきます。そして忘れていけないのが、着物の状態です。

大事に保管してきた着物を買取に出す際には、複数の専門店に査定を依頼しましょう。

ぜひこの記事を参考にして、お手元の着物を高値で買い取ってくれる買取店を探してみてほしい。

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