紬の着物買取の相場はやっぱり高い!紬が高くなる理由とは?

紬の着物買取の相場はやっぱり高い!紬が高くなる理由とは?

紬の買取価格はいくらに?

紬は、普段着や作業着という側面があるため、「どんなに高価でも紬は普段着」とされてきました。伝統工芸品や芸術品として評価される着物もたくさんありますが、着物としての格は、そもそも高くありません。大島紬や結城紬といった高級な着物であっても、入学式や結婚式といったオフィシャルな場にはそぐわないとされています。ですので、紬は普段着として着ることをおすすめします。

着物買取での紬

そんな紬ですが、様々な事情から着物買取を使って紬を売りにだすこともあるかと思います。せっかく紬を売りにだすのですから、安く買い叩かれてしまうよりも納得した価格で売りたいですよね。そうならないためにも、紬の買取価格が高くなるポイントを紹介します。

もちろんお持ちの紬によりますが、サイズが大きく状態が良くて、有名作家の作品(証紙つき)になれば、価格としてもかなりの高値になりますし、買取価格としても期待が持てます。さらに、紬の産地や柄、伝統的工芸品の場合も価格としては高値になりやすくあります。

伝統工芸品や有名作家の場合ですと高値になりやすくありますが、お持ちの紬がもし無名だったとしても他の着物に比べ価格としては高値になる傾向にあります。価格としては、無名の紬の場合ですと、だいたい3千円以上〜1万円くらいとなっています。

価格帯としては、紬の生産量が少ないということもありますが、紬がそもそも人気で需要が高いこともあり買取価格が高くなるわけです。

気になる着物買取の専門店の買取価格は?

買取価格:150,000円

証紙付きの大島紬や訪問着、博多織の帯など20着以上あり、しかも状態も良く、この買取価格になりました。

買取価格:54,000円

独特の柄や風合いが魅力の大島紬です。汚れもなく枚数も多いのでこの高額な買取価格になりました。

買取価格:47,000円

落ち着いた色合いが素敵な紬の付け下げや訪問着ですが、証紙付きで汚れもないことから高値な買取価格になりました。

買取価格:85,000円

大島紬の染めの中でも最も希少な白泥染めが入り、それ以外も全て美品なことから高額な買取価格になりました。

紬の買取価格が高くなるポイント

これは紬に限らずですが、着物が高く売れる条件として、シミや汚れがなく保存状態がいいものになります。新品同然はもちろんですが、着物のサイズが大きいというのもポイントアップになります。更に伝統工芸品や作家物になりますと買取価格も高くなります。もちろん、上記にあてはまらなかったとしても紬は人気がありますので着物買取は成立しますので安心してください。

紬だけでなく証紙も一緒に買取に

紬の種類として、有名作家の作品や有名産地にて作られたものとが存在します。作家物の紬になりますと、作家独特の技法が着物や帯、反物に現れてきますので、たとえ証紙がなかったとしても判断できる場合が多くあります。

一方、産地で作られる紬は、どこで作られた紬なのかを判断するのが難しく証明するものが必要になってきます。紬の反物には、泥染めや手織りといった製法や産地、製造者といったことを証明してくれる商標や伝統工芸品マークなどがついた証紙がついてきます。

この証紙や保証書を付けることで紬の買取価格が高くなってきます。

紬を購入したときに付いていた箱やたとう紙も一緒に買取に

着物買取の専門店では紬を買い取ったあと、綺麗にしてからその紬を売りにだします。ですので、購入時と同じように売れる場合は喜ばれます。ご自分でできる範囲でいいので、ホコリや汚れがあるようでしたら、綺麗にしてから売りにだすようにしましょう。また、たとう紙に呉服店の名前が入っていますと価値が高くなります。

どこで購入したのか、どこの産地なのかを伝える

呉服店で購入や展示会で購入などそれらの情報やどこの産地なのかを伝えることで、査定員は紬の査定がしやすくなりそれを踏まえたうえで査定ができます。当然、購入ではなく譲ってもらった紬の場合もあるでしょう。紬に関する情報が特になかったとしても、査定員がしっかりと査定をしてくれますので安心してください。

高く売れる着物買取の専門店を選ぶ

紬を買い取ってくれるお店は多数存在します。ですが、この買取店を間違えてしまうと、数万円で売れるはずだった着物が数百円といった価格にて買い叩かれてしまう場合があります。

古着屋やリサイクルショップ、質屋だと…

基本的には、洋服を買い取るため、着物に対する知識がほぼありません。そんな事情から、どんなによい紬だとしても買取価格がほぼつくことはありません。

ヤフオクといったオークションサイトやメルカリといったフリマアプリだと…

全ての作業をご自分でおこなう必要があり、当然自分で紬に価格をつけて売りにだすことができます。紬の価値を理解して、それを相手に説明できないとなかなか思うように売れません。もちろん、買う相手が紬の価値を知らなければそもそも売買が成立しません。そして、出品するためにはシステム設定が必要になり、また相手との売り買いによるトラブルが起きやすくあります。

着物買取の専門店がおすすめ

着物を専門に買い取っている専門店になりますので、着物に対する知識が他の業者よりもあり、そういったスタッフが査定をしてくれます。他と比べて一番高く買い取ってもらえる可能性が高くあります。

作者・紬の種類 着物の買取価格
宗廣力三(人間国宝)や宗廣陽助の草木染別誂郡上紬 15万円~
城間栄順(沖縄県指定無形文化財びん型保持者)の琉球紅型染紬 10万円~
伊藤嘉秋の結城紬訪問着 3万円~

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紬を高値で売るコツ

これは他の着物と同様になりますが、紬を着物買取の専門店で高く買い取ってもらいたい場合には、状態の良さが前提になります。そのうえで、紬が持つ価値を正確に判断できる専門家に査定してもらいましょう。紬は着やすく様々な場面で着ることができますので、需要としても高くなります。ですので、価格として高値が期待できる着物になります。

着物買取のお店について

サービスが充実しているのもポイントになります。お客のことを考えてできたサービスですので、着物買取の手続きがスムーズに進みます。このサービスが良くないお店ですと、気持ちよく着物の買取をしてもらえない可能性があります。着物買取をトラブルなく終えることができるのは重要なポイントです。これらのポイントを満たすお店は世の中にいくつかあると思いますが、おすすめしたい着物買取の専門店があります。

おすすめする理由として、様々な着物を買い取っています。そのため着物全般に精通していて、たとえ無銘の着物だとしても高値で買い取りをしてくれることがあります。また、サービスに関わる費用が全て無料なので、気軽に査定を依頼することができますし、買取価格に納得できなかった場合も、キャンセル料が無料になります。

着物買取での評判が高い専門店になり、それぞれに強みがありますが、どちらもサービスの質や査定に対して期待できますのでお店選びの参考にしてください。

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紬とは

ざっくりとひんやり

紬は織り着物の代表です。江戸時代、各藩は、養蚕を奨励しました。きれいな糸は税として納めなくてはなりませんが、屑繭から真綿を取り、それを紡いで糸にした紬糸は農家に残され、農家の女性たちは、その紬糸で自家用の布を織っていました。現在も全国各地に特色のある紬が見られます。かつては、どんなに高価でも、紬は普段着とされてきました。しかし今では、お洒落着として人気があり、模様も縞や絣にとどまらず、手のこんだ絵羽模様も見られます。

紬には暖かな肌触りのものや、ひんやりとした感触のものがあります。その風合いの違いは、主に繭や糸の紡ぎ方によります。代表的なのは結城紬など紬糸で織ったものと、大島紬など絹糸で織ったものです。紬糸は、繭から袋状の真綿を作り、手で紡いで糸にしたもの。生糸は繭から直接糸を引いたままで、精錬していない糸のこと。この糸を精錬して、セリシンを取り除いたものが絹糸です。

先染めと後染め

糸を染めてから布に織っていくことを先染めといい、布に織ってから染めることを後染めといいます。

紬といえば普通は先染めの織物です。縞や格子、絣などは、糸を染めてから織り上げます。しかし最近は、紬の風合いを好むひとが多く、後染めの紬も目立ちます。紬糸を染めずに白生地に織ったのち、色無地に染めたり、手書きや型染めを施して訪問着や付下げ、小紋などにします。縮緬や綸子などとは一味違う趣があり、パーティや観劇などにも合う着物です。また、色無地や訪問着は一つ紋をつければ、大寄せの茶会などにも向くでしょう。

紬は先染めでも後染めでも、染料がよく浸透するのが特徴。こっくりとした深い色合いを楽しむことができる織物です。

草木染め

自然の植物から採った染料で、糸や布を染める染色法を草木染めといいます。植物を採り染液を抽出し、染めます。その後、媒染し水洗いをして、乾かす。これが草木染めの大まかな手順です。

媒染とは媒染剤を用いて、色を定着させたり、発色させたりすることです。媒染剤には灰汁、ミョウバン、鉄などが使われます。染料となる草木は藍、刈安、梅、山桜、蘇芳、茜、紫根、紅花など。

草木染めは古くから行われてきた染色方法ですが、明治時代にはドイツから化学染料が輸入され、一時衰退しました。その後、昭和20年代に復活して、現在は多くの染織家により染められています。染料が有機質であるため、糸に深く浸透し、色に深みがあります。同時に色が褪せにくいのも特徴です。

伝統的工芸品

三大紬として知られる大島紬、結城紬、塩沢紬は着物を作るのに、1年以上もの時間がかかります。手間暇をかけて作られるから高級品であり愛好家に好かれるんですね。

経済産業省が認定する「経済産業大臣指定伝統的工芸品」の紬があります。

伝統的工芸品
  • 生活に豊かさと潤いを与える工芸品
  • 機械により大量生産されるものではなく、製品の持味に大きな影響を与えるような部分が手づくりにより作られている
  • 100年以上前から今日まで続いている我が国の伝統的な技術や技法で作られたもの
  • 品質の維持や持味を出すために、必要な部分が100年以上前から今日まで伝統的に使用されてきた材料でできている
  • 一定の地域を形成して作られてきたもの

5つの要件を満たして、経済産業大臣の指定を受けると伝統的工芸品になります。いろいろな日常品が伝統的工芸品として指定されていますが、8つの紬が選ばれています。

  • 山形県の置賜紬(おいたまつむぎ)
  • 長野県の信州紬(しんしゅうつむぎ)
  • 石川県の牛首紬(うしくびつむぎ)
  • 新潟県の塩沢紬(しおざわつむぎ)・本塩沢(ほんしおざわ)・小千谷紬(おぢやつむぎ)
  • 茨城県の結城紬(ゆうきつむぎ)
  • 東京都の村山大島紬(むらやまおおしまつむぎ)・本場黄八丈(ほんばきはちじょう)
  • 宮城県や鹿児島県の本場大島紬(ほんばおおしまつむぎ)
  • 沖縄県の久米島紬(くめじまつむぎ)

伝統的工芸品には、伝統証紙といった証紙が貼付されます。この証紙は、伝統的工芸品産業の振興に関する法律により経済産業大臣が指定した伝統的工芸品だけにつけられます。

紬の産地と種類

紬は全国で作られており、有名なものは三大紬の結城紬、大島紬、塩沢紬です。各地の有名な紬を紹介します。

結城紬(茨城)

真綿で作られるざっくり紬の代表

茨城県結城市を中心に、鬼怒川沿いの茨城県、栃木県にまたがる地域で、古くから生産されている紬の代表的存在。中でも重要無形文化財の保持団体による高い技術で織られた本場結城紬は、着るほどに体になじむ、まさに憧れの紬。

この地域は養蚕が盛んで、良質の繭が作られていました。また、農家の副業として、屑繭を利用した紬が織られていて、その紬織物は平安時代には「常陸あしぎぬ」、鎌倉時代には「常陸紬」と呼ばれていました。その後、結城家の保護のもとで栄えたので、結城紬の名が定着しました。

一反の結城紬ができるまでに、約30工程もの手作業が必要で、その中の糸紡ぎ、絣括り、居座機の三つの工程が、重要無形文化財の指定を受けています。糸紡ぎとは煮た繭を広げて真綿状にし、そこから指先で撚りをかけないように糸を引き出すこと。こ0れが手紡ぎ糸です。絣括りは経緯糸の絣を括る部分に印をつけ、その箇所を固く綿糸で結びます。そしてもっとも古い形の手織り機である地機で織ります。

大嶋紬(鹿児島・宮崎)

泥染めと締機によるひんやり紬の代表

大島紬は、鹿児島県奄美大島と鹿児島市周辺、宮崎県都城市で作られている平織りの絹織物です。奄美大島で作られているものを「本場奄美大島紬」、鹿児島、宮崎で作られているものを「本場大島紬」と呼びます。紬と名前はついていますが、実際には紬糸を用いず、現在は経糸、緯糸ともに絹糸を用います。

大島紬の特徴は、泥染めと締機(しめばた)にあります。泥染めは、テーチ木(車輪梅)を煮出した液で糸を染め、鉄分の多い泥に浸し、これを交互に何度も繰り返しもみ込んで染めます。この泥染めはつややかな黒のほか、濃い茶色や藍にも用いられます。

絣柄は手で糸を括らず、専用の織機(締機)を使い、絣糸を作ります。木綿糸の経糸を張り、絹糸の経糸を通して、かたく締めながら織り上げます。織り上がったものを「絣筵」といいます。経糸の木綿糸の上糸と下糸が、経糸を締めつけ、絣筵のまま染めると、湿られた部分が防染され、白く残ります。かなり強く打ち込む必要があるので、この作業は、男性が受け持っています。大島紬には泥染めのほか草木染め大島、色大島、白大島などがあります。

塩沢紬(新潟)

亀甲や蚊絣のすっきりとしたデザイン

新潟県塩沢地方で織られている絹織物。この地方はもともと麻織物が盛んで、その技法を絹織物に応用し、紬や御召が作られました。

塩沢紬は経糸に生糸か玉糸、緯糸に真綿手紡ぎ糸を用いて手織りされます。ほかの紬に比べて薄手で、さらさらした風合いに特徴があります。もう一つの特徴は、絣の技術です。細かい十字絣や亀甲絣が集まって、一つの大きな模様を構成します。色も多色を避け、藍、黒、白が基準です。

十日町絣(新潟)

絣糸の染め方に特徴

十日町絣は、新潟県十日町市とその周辺地域で織られ、伝統的工芸品に指定されている絹織物です。

先染めの平織りであること、経糸緯糸ともに絣糸を用いること、絣糸の染色は、手くびりか摺り込みにすることなど、絣織物に対する基準が、いろいろと設けられています。

こうして出来上がった十日町絣には、絣柄ならではのモダンな雰囲気が感じられます。

小千谷紬(新潟)

優しい雰囲気の色柄が魅力

新潟県小千谷市などで生産されている絹織物。小千谷縮の技法を生かして江戸時代中期に始まり、縞や絣、無地のほかに白紬が織られています。玉糸と真綿の手紡ぎ糸を用い、絹独特の光沢と手触りのよさに加え、素朴な味わいが調和した織物です。

小千谷紬の特徴は、絣技術にあります。緯糸のみで模様を表す緯総絣と呼ばれる技法で、図案をもとに木羽定規を作り、それに合わせて染められた絣糸を、手作業で丁寧に模様を合わせながら織り上げていきます。

信州紬(長野)

糸にこだわる伝統の紬はバリエーション豊か

信州で作られている上田紬、飯田紬、伊那紬、松本紬などを総称して、信州紬と呼びます。信州全域が一軒に一紬、といわれるほどになったのは、江戸時代初期、信州の各藩が養蚕を奨励したためです。

明治以降はいったん生産が下火になったものの、戦後再び活発になり、現在は上田、飯田、松本、伊那、岡谷などで織られており、信州紬として伝統的工芸品に指定されています。

信州紬には条件があります。一つは経糸に真綿の手紡ぎ糸、玉糸、生糸、山繭糸のどれかを使う。次に緯糸に玉糸か真綿の手紡ぎ糸を使い、手投げ杼で織る。そして絣柄は手くびりによる、の3条件です。

飯田紬

長野県飯田市周辺で織られている暖かく、柔らかな風合いの、素朴な紬です。柄は縞や格子が多く、飯田格子というよび名ができるほどです。

現在は柄よりも織り味を重視して、手紡ぎの節糸(玉繭から取った太めの糸で玉糸ともいう)などを生かしたぼかし柄も多く見られます。織りは打ち込みを強くして、しゃきっとした風合いが特徴です。

上田紬

長野県上田市を中心に作られる紬で、かつては大島、結城とともに日本三大紬といわれたことも。打ち込みがしっかりしているので、裏地を3度取り替えるほど着ても丈夫、という意味で、三裏縞の名もあります。

現在は手織りと機械織りがあり、手織りは伝統的工芸品に指定。経糸に絹糸、緯糸に手紡ぎ糸を用い、伝統の技法を生かした縞と格子が特徴。

松本紬

長野県松本市や安曇野地方で織られている紬。この地方は養蚕が盛んで、家蚕のほかに天蚕(野蚕)も豊富です。これらの良質な繭から真綿を作り、手紡ぎ糸を取り、経緯糸ともにこの紬糸を用います。

中でも橡(くぬぎ)畑で飼育された緑色の山繭(天蚕ともよばれる野蚕の繭)から取った糸で織り上げる紬は、山繭紬と呼ばれ、松本紬ならではのもの。

伊那紬

長野県南部、天竜川に沿って南北に延びる伊那谷地方も、古くから養蚕の盛んな地域です。伊那紬に用いる糸は、玉糸、真綿から手紡ぎされた糸、天蚕糸などで、これに撚りをかけて用います。糸を染める染料は山野に自生するりんごの木や白樺などから抽出し、さまざまな媒染剤で多彩な色を作りだします。柔らかく、しっとりとした風合いが特徴です。

みさやま紬

長野県松本市三才山の周辺で作られる紬で、信州紬の一つです。三才山地区は、美ヶ原の山並みを背景に女鳥羽川の源流が流れる、自然豊かな一帯。その山野に自生する栗や桜、山漆、山胡桃、梅、蘇芳などの草木で糸を染めます。

経糸には生糸、緯糸には真綿の紬糸を用います。縞、格子、絣などのシンプルなデザインと、草木染めの深みのある色合いに、特徴が見られます。

置賜紬(山形)

山形県で作られる紬の総称。地域によって個性がある

山形県米沢市、長井市、白鷹町で生産される紬の総称で、長井紬、米沢紬、白鷹紬、紅花紬などがあります。この地方が置賜地方と呼ばれていたため、この名がつきました。

東北随一の絹織物産地である米沢には一つの織物に対して複数のよび名があります。たとえば、長井紬は、米沢紬、置賜紬、そして長井紬と、四つの名称をもっていることになります。これは産地の名前であったり、扱っている問屋の所在地の名前の場合もあります。

そして、昭和51(1976)年に置賜紬の名前で統一され、東北で最初の伝統的工芸品の指定を受けました。長井紬、米琉(模様が琉球紬特有の模様に似ていたため、米沢琉球、略して米琉と呼ばれました)、紅花紬などにも置賜紬の証紙がついています。

米沢紬

山形県米沢地方で織られている絹織物。江戸中期に米沢藩主・上杉鷹山が奨励したことから、商品化されました。長井や白鷹でも織られましたが、主に米沢の問屋が扱っていたことから「米沢紬」の名がつきました。長井紬や白鷹紬も米沢紬の仲間ですが、現在は米沢紬の名前よりも、長井紬、白鷹紬、米琉というように、それぞれの産地の名前で知られています。

長井紬

経糸に生糸、緯糸に真綿から手紡ぎした紬糸、または玉糸(2匹の蚕が作った繭から取った太い糸)を用います。

絣柄は緯総絣(緯糸で絣柄を織りだしたもの)の大柄が主流。麻の葉や亀甲など、古典模様が多く見られます。また最近は、昔の米琉を思わせる、鳶茶絣も作っています。

絣括りは手くびりのほか、摺り込みや型紙捺染も行われています。

紅花紬

山形県特産の紅花(最上紅)で糸染めした紬。この最上紅は、室町時代から米沢地方で盛んに栽培され、江戸時代には、最上紅花の名でよく知られていました。当時は阿波藍と並ぶ代表的な地方産物の一つで、口紅や、京都の紅染めの原料にされていました。

紅花はキク科の越年植物で、その花を摘んで染料に用います。発酵させてから手のひらで丸め、つぶして乾燥させます。これが「花絣」と呼ばれ、花絣1個作るのに、約50個の花が必要といいます。

明治時代になると、中国やインドから大量に紅花が輸入され、また化学染料の普及がそれに追い打ちをかけ、すっかり下火になってしまいました。そして戦後の昭和38(1963)年に熱心な研究者、新田秀次さんが現れ、最上紅は復活しました。

新田さんの紅花紬は、黄色とピンク、さらにそれらを重ねたオレンジの3色を染め分け、いずれも淡い色調で、日本的な趣きを持っています。

黄八丈(東京)

黄色い格子柄の着物

黄八丈は、伊豆諸島の八丈島で織られている絹織物の総称です。柄は格子や縞が中心ですが、無地や染め分けもあり、こちらは「八丈絹」といいます。一般的に黄八丈とよばれている織物は、主に黄色の糸を使ったもので、ほかに樺色(鳶八丈)と黒(黒八丈)の黄八丈もあります。

黄八丈は黄紬の名で、鎌倉幕府の北条氏に献上された歴史をもちます。やがて江戸幕府には、八丈絹の名前で献上され、その後、町人たちも愛用し始めました。その頃は八丈縞と呼ばれ、黄八丈の名は江戸末期につけられました。黄八丈の黄色は島に自生する八丈刈安、樺色はマダミ、黒は椎の木から得られます。紬糸のものはわずかで、ほとんどが生糸を用いて平織りされます。

牛首紬(石川)

味わい深い後染めの紬

白山の麓、白峰地方で織られている絹織物。牛首村(現在の白山市白峰)で織られていたため、この名がつきました。

牛首村は古くから養蚕、手織り紬の盛んなところで、平安時代末期に始まったとされますが、この牛首紬が商品化されたのは、江戸元禄年間です。最盛期の大正末期には、生地が釘に引っかかっても破れないばかりか、むしろ釘を引き抜くほど強いといわれ、「釘抜き紬」の名で売られていました。

牛首紬は2匹の蚕が一つの繭を作る玉繭から、直接手で糸を引き上げます。2本の糸が取り出せ、太くてしっかりとした玉糸ができます。白生地も織られていて、主に京都で染め加工が施されます。

郡上紬(岐阜)

縞や格子、斬新な配色も

岐阜県郡上市八幡町で織られている絹織物です。もともと郡上には、平家の落人たちが、野生の蚕から糸を引き、草や根、木の皮などで糸染めして織った「郡上織」がありました。自家用として織られていた紬で、模様というよりは、いろいろな色糸を交ぜて織ったようなものでした。

この紬をもとに、昭和22(1947)年から故宗廣力三氏が地域の人と織り始め、現在のような風格のある良質な紬として、有名になりました。

真綿から引いた手紡ぎ糸を用い、草木染めで染めます。深みのある色調と経緯絣、縞やぼかしの独特な織り模様が特徴。手紬本来の風合いに丈夫さを兼ね備えた紬です。

秦荘紬(滋賀)

戦後生まれの着やすい紬

滋賀県といえば、麻織物と縮緬で有名な土地です。戦後になって琵琶湖東岸にほど近い秦荘町(現愛荘町)で、麻織物の技術を紬織物に取り入れる研究がなされ、秦荘紬が生まれました。

現在は経糸に座繰り糸(数個の繭から糸を引き、1本の糸にしたもの)、緯糸に真綿の手紡ぎ糸を用いて化学染料で染めたものと、経糸、緯糸ともに真綿の手紡ぎ糸を用いて草木染めしたもの、と大きく二つのタイプがあります。

近江上布に受け継がれた櫛押し絣技法を真綿紬にも取り入れ、滋賀県の伝統的工芸品の指定を受けています。

久米島紬(沖縄)

植物染料と泥染めによる深い色合い

沖縄は染織の宝庫、といわれますが、中でも久米島は、古くから紬の産地として知られていました。久米島紬は、久米島の仲里村(現久米島町)などで織られている紬で、その歴史は古く、15世紀頃といわれます。柄は絣が主でしかも南方系の絣。それがこの地で技術的にも洗練され、やがて日本の絣の基本的な存在になった、とも。江戸時代の薩摩藩の支配下では、良質な久米島紬は貢納布になっていましたが、幕末頃には琉球紬として、全国の人々に親しまれていました。

糸染めにはテーチ木(車輪梅)、グール(さるとりいばら)、福木などの島に自生する植物染料を使い、泥染めで鉄媒染します。1色を染めるのに、複数の染料を配合するところから、久米島紬独特の深い味わいの黒褐色が生まれます。そして織り上げたあとは、仕上げに丹念に砧打ちを行い、つやと柔らかな風合いを出します。

琉球絣(沖縄)

豊富な柄は日本の絣の原点

沖縄で織られている絣柄の総称であるほか、本島の南風原で古くから織られている、沖縄産の泥藍で糸を染めた、木綿の絣織物も同様によびます。

また「琉球紬」というよび名もあり、こちらはかつては久米島紬のことでしたが、現在は南風原で作られている琉球紬、首里紬など、沖縄県で産する紬織物の総称としても用います。

このような沖縄の木綿や紬に織りだされる琉球絣には、日本の絣の原点といわれるほど、古い歴史があります。15世紀頃に中国や南方の国々から伝わり、独自の発達を遂げました。絣柄のモチーフは鳥や花、亀甲、碁盤の目などで、基本パターンだけで約60種あるといわれています。

花織(沖縄)

花柄を織りだした紋織物

花織は、沖縄本島を中心に織られる、花柄を織りだした紋織物です。南方から伝わった技術を基礎にして、本島中部の読谷山(現在の読谷村)で織り始められました。その後、琉球王朝の首都であった首里や与那国島、竹富島などに伝えられて、各地で独自の花織が織られるようになりました。

読谷山花織は、首里花織と並ぶ代表的な花織の一つです。花織は、非常に手の込んだ贅沢な織物だったため、着用できるのは王族と貴族だけでした。その中で読谷山花織は、読谷山の住民も着用が許されたといわれています。

沖縄の染織は、第二次世界大戦により一時途絶えていましたが、読谷で緯浮き花織が復興されたのは、昭和30(1955)年のこと。読谷山花織の名前で広まりました。糸を浮かせて花模様を織りだし、絣柄を組み合わせます。琉球王朝の時代、花織は紅型の次に位置し、祝い着として用いられたことから、現代でも格の高い着物に位置付けされています。

首里

浮き織りは経糸、または緯糸の一部を浮かせて、幾何学的な模様を織りだします。縦縞の一部を段に浮かせたものを道屯織とよびます。

南風原

沖縄本島の南部にある南風原町で織られている花織。主に両面浮き花織りの技法で生産されています。2001年に復元されました。

読谷山

本島中部の読谷山で織り始められた花織。花織の着用は貴族だけでしたが、読谷山だけは住民も着用を許されたといわれます。

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